26. 10月 2000 · [EPISODE 29]関西編 その2)、その3) はコメントを受け付けていません · Categories: 過去の四方山Episode1〜

その2)梅田は、大阪でも梅田は梅田だ!の巻

昨日もやってきたK君と、西宮市へギターを配達に行った時の話です。

K君は、ナンシーを始めて2ヶ月目にグレッチ・カントリージェントルマンを探しに来て、当時私の所有していたLPstd’59を買っていった以来の不思議な仲間です。通常、自分が昔から持っていたギターを手放す事は滅多にないのですが、その時はなんだか不思議に?手放してしまいました。K君との話を書き出すと、30話ぐらい書けてしまうので、ここでは他のお馴染みさんがつけたあだ名”遊び人””すい星人”という名前で、彼がいかに不思議な男か想像していただく事にします。

西宮市へ配達する2日前、K君が突然トイレを借りに店へ入ってきて、私が配達するギターをチェックしているのをしばらくヌボーッとした顔で見ていました。私が何かする時、なぜか必ず彼が現れて「面白そうですね。俺も一緒に行きたいな?」と必ず聞くのです。そういえば、社員全員で福井のMrダーァさんに誘われて蟹食いツアーへ行った時も気づいたら私の車に乗っていました。

この時も、西宮市のお客さんが仲の良い人だったので、彼を連れて行くことを許可していただき、一緒にお邪魔する事にしました。新幹線で新大阪駅で降り、在来線に乗って大阪駅で阪急電鉄に乗リ継ぎ目的の西宮駅まで行きました。ギターを無事お届けして、しばらく3人でギター談義をしてからまた西ノ宮駅に戻ってきました。プラットフォームにおりると、駅員さんが「大阪行きが参ります」とアナウンスしているので、「あれ、俺達が帰るのは梅田だよな!」とお互いに顔を見合わせて、列の前にいる人に尋ねたら、「この電車ですよ」と乗らない私達を不思議そうに見ながら乗り込んでいきました。そばにいた駅員さんに、この電車は梅田へ行くのかもう一度確認すると、「そうです。大阪行きです」と言って、”乗れ、乗れ”という手合図をするので、なんだか納得いかないまま乗ることにしました。夕方のラッシュ時だったため車内は混んでいて、私達はドアのそばに立って四方山話をしていました。周りにいた人達は、私達の話す言葉ですぐに他から来たとわかったみたいでした。しばらくして、「次は終点。大阪、大阪・・・・」と車内放送があったので、私達はびっくり!「おい、たしか終点は梅田だよな!おかしいなあ・・・。」と窓の外を見てプラットホームの駅名を確認しました。「やっぱり、梅田だよ!何で大阪って言ってんの?アナウンスは?」と二人でやりとりしているのを聞いていた周りの人達は、私達が困惑している様子を見てクスクスと笑っていました。あれっ?なんか馬鹿にされているみたいだぞ!こうなったら開き直るしかない!「K君、どうやら大阪では梅田のことを大阪と読むらしいぞ!変わっているなあ」とわざと周りに聞こえるように言って降りようとしたら、後ろの女子高生がすーっと寄って来て「大阪でも、梅田は梅田と読むんですよ~!」と言って降りていきました。

さすが大阪だ~っ!負けていないね! つづく。

 

 

その3)アンディ・フェイザー・ロー・ストラップになっちゃった!事件

 

先日、小牧市にある有名なお寺のロック好きお坊さん通称クリリン(以下ク)がやってきて、面白かったというか、彼にしてみれば悲しかったかもしれない話を聞かせてくれたので、掲載することにします。

ク:「社長、僕、クラプトンの大阪公演を見てきた時に、運良くホテルでクラプトンとそのバンドメンバーに会う事が出来たんですよ!」

私:「へえ、良かったね。サイン貰ったかい?」

ク:「それが駄目だったんですよ。赤ちゃんを連れていてすごい怖い顔していたんでサインをねだれなかったんですよ」

私:「そうか。そういえば同じような話を聴いたことあるなあ。しかたがないよ、赤ちゃん連れじゃあ。」

ク:「でも、スティーブガットや他のメンバーはやさしく握手やサインをしてくれたんですよ。」

私:「それだけでも良いと思わなくちゃ、バチがあたるよ!」

と、手を合わせる。

ク:「そうですね。でも・・・、実はまだ悲しい話があるのです。」

私:「まだ、あんの?」

ク:「昔から大切に使っていたストラップに、クラプトンとアンディーのサインをもらって、それを宝にしようと持っていったのです。」

私:「それで~?」

ク:「最初に、アンディ・フェイザーローが出てきたので、ここにサインをしてくれと頼んで快くしてもらい、さあ次はクラプトンにサインを貰えば完璧だ!と思ったのですが・・・・、クラプトンが出てきた時、ものすごく彼は不機嫌な顔をしていて、ウドーの人にも今は駄目!と言われてしまい、結局目的は達成できなかったのです。」

私:「へ~っ」

ク:「だから、クラプトン&アンディー・ストラップになるはずだったのが、アンディー・ストラップになってしまったのです。とほほ。」

私:「クリリン、一度に夢が叶ってしまったら、寂しいだろ。それでいいの。」

もう一度手を合わせる。

 

クリリンは、いつか必ずクラプトンからサインを貰うと意気込んで、ヒエーッと言いながら待ちくたびれて怒っている奥さんのところへ帰っていきました。

 

おしまい。