26. 10月 2000 · [EPISODE 12] ドブロ・ギター・ライブ。 はコメントを受け付けていません · Categories: 過去の四方山Episode1〜

11月9日、初めてドブロだけでライブをしました。演奏した場所は、今回初めてお邪魔した長久手町にある「ストローハット」というブルース・バーです。この店は、酒だけでなく、料理が美味しい店です。ここへ集まる人達も暖かい人が多く、皆さん名古屋へ来たら一度遊びに行かれると良いですよ。お勧めです。

他のメンバーは、Gibson1940年代のL-5を弾いてくれた蕎麦屋さんのルー君、そして後半ナンシーバンドのベース伊佐次君に加わってくれました。ドブロでライブをやり切るということは、まずハウリング対策をいかに行うかが演奏よりも重要と言っていいぐらいです。今まで数々の経験と失敗を重ねてきたため、ドブロをステージで2、3曲しか使ったことがなかったのです。が、今回はドラムレスということと、音量が小さく済むスペースだったためにドブロ1本でやり通すことにしました。ドブロをPAで音を拾ってしまうと、これが持つ臨場感がなくなってしまうために、それを最後の手段に取っておき、色々実験した結果、ステップ・アップ・トランス無しのツィード・チャンプを使って、ローランドAD-5でアンチ・フィード・バック対策することにしました。結果は、ほとんどハウリングすることはなく、観客の木下さん達がビール瓶でボーッという音を出してハウリングのマネをして邪魔した以外は問題なく概ね良好でした。

私の使ってるドブロは、ウッド製14フレット・ジョイントの1930年代製造のもので、15年間探してやっと手に入れたものです。以前Gregg(Allman)さんに弾いてもらった時に「ネックが曲がっているので直したほうがよいよ」と指摘されたことがあったのですが、残念ながらこのギターにはトラス・ロッドがはいっていないために直せなかったのです。それを聞いたいつもリペアのTool Box茂木君が「Greggさんに指摘されたんじゃぁしょうがない。絶対に直します」と言って3年がかりで何度もネックにヒーターを当てて何とか弾けるようにしてくれました。だからこのギターを手に入れてから実際にステージで弾くのに約10年かかってしまいました。

ドブロというレゾネーター・ギターは、倍音はいっぱい出ているのですが音圧が少ないため、聴いている人にはそれなりな音量が達している割に弾いている自分には聞こえにくいです。特にストロークからスライド・ソロになると一気に音が聞こえなくなるため、大きい音を出そうとして右手の指に力が入りすぎるぐらいです。だから今、私は右肩が痛い! Peace。